学校法人会計 AtoZ
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有価証券を売却した際の損益は総額表示?純額表示?
学校法人において、有価証券を売却した際の損益はどのように表示すればよいでしょうか。


有価証券の売却損益が発生した際に使用する勘定科目は
有価証券売却益→(大科目)資産売却差額 - (小科目)有価証券売却差額
有価証券売却損→(大科目)資産処分差額 - (小科目)有価証券処分差額
です。


ここで、複数回の売却により有価証券売却差額(益)と有価証券処分差額(損)が両方とも発生した場合に、総額表示するべきか相殺して純額表示するべきか問題になります。


企業会計では有価証券売却損益は原則的には相殺して純額表示しますが、学校法人の原則的な考え方は総額表示のため悩ましいです。


学校法人会計基準第五条の但書において、例外的に純額表示することができる項目は限定列挙されています。


有価証券の売買はここに記載されていませんので、結論としては原則的な考え方通りに総額表示することになります。(相殺してはいけません。)

有価証券の評価-時価が著しく低くなった場合、回復可能性
前回の記事で、学校法人会計において、有価証券の時価が取得価額と比較して著しく低くなった場合にはその回復が可能と認められるときを除き、時価に評価替えを行う旨を解説しましたが(前回の記事はこちら)、今回は、「時価が取得価額と比較して著しく低くなった場合」と「その回復が可能と認められるとき」について、もう少し詳しく見ていきます。


時価が取得価額と比較して著しく低くなった場合

学校法人会計基準では、これがどのような場合なのか規定はしていません。
従って必ずしも明確に数値で判断することはできませんが、基本的には下記のように判断するのが一般的です。


①50%以上下落した場合

個々の銘柄の有価証券の時価が取得価額に比べて50%以上下落した場合には「著しく低くなった場合」に該当すると判断します。


②30%以上50%未満の下落

個々の銘柄の有価証券の時価が取得価額に比べて30%以上50%未満下落した場合には各学校ごとに合理的な基準を設けて判断します。
合理的な基準は、例えば、30%以上50%未満の下落が一定期間継続した場合は「著しく低くなった場合」に該当する等とすることが考えられます。


その回復が可能と認められるとき

「その回復が可能と認められるとき」とは、株式の場合、期末日後おおむね1年以内に時価が取得価額にほぼ近い水準にまで回復する見込みのある場合が該当します。


この判断に当たっては、時価下落の内的・外的要因を総合的に勘案して検討することとなりますが、一般的には回復可能であることを合理的に説明するのは難しいと考えられます。


また、株式の時価が過去2年間にわたり著しく下落した状態にある場合や、株式の発行会社が債務超過の状態にある場合、2期連続で損失を計上しており、翌期もそのように予想される場合には、通常は回復する見込みがあるとは認められません。


債券の場合は、単に一般市場金利の大幅な上昇によって時価が著しく下落した場合であっても、いずれ時価の下落が解消すると見込まれるときは回復する可能性があるものと認められます。


しかし、格付けの著しい低下があった場合や、債券の発行会社が債務超過や連続して赤字決算の状態にある場合など、信用リスクの増大に起因して時価が著しく下落した場合には、通常は回復する見込みがあるとは認められません。


【参考】学校法人会計問答集(Q&A)第13号 有価証券の評価等について


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